高圧直流送電時代を支えるパワー半導体 (1) ~最大損失とスイッチング容量~ では、半導体チップの消費電力の面から、HVDC用途のMMCに使用するパワー半導体デバイスを考察しました。その議論の肝が半導体チップから取り出せる最大熱流束でした。「市販品の設計上の最大熱流束は、200-300 W/cm2 である」と書きましたが、この数値そのものは半導体のデータシートには載っていません。(2) ~データシートから放熱特性を読み解く~ では、半導体メーカ各社のデータシートを読み解いて、この数値を導き出した根拠を解説するとともに、各社の汎用パッケージに通底する熱設計の考え方を明らかにします。