はじめに
連載のその(6)ではショックレー変位の無い余剰フランク型積層欠陥の積層構造について考察しました。ショックレー変位の無い余剰フランク型積層欠陥を純粋な余剰フランク型積層欠陥と呼ぶことにします。次に、ショックレー変位を伴う余剰フランク型積層欠陥の積層構造について考えます。
ショックレー変位を伴う余剰フランク型積層欠陥を作る
ショックレー変位を伴う欠損したフランク型積層欠陥の場合と同じようにして積層構造を作成することができます。作成モデルを図7-1に示します。毎度似た図が出てきますし、考察の仕方も毎度同じなので冗長な内容かもしれません。
図7-1の(a)では余剰な四面体層を1層挿入して、その上側の結晶全体にショックレー変位を与えて作成するやり方で、この図では例として左方向に変位した状態を示しています。(b)では余剰な四面体層を1層挿入して、その下側の結晶全体にショックレー変位を与えて作成するやり方。図では右方向に変位した状態を示しています。この連載の“その(2)”や”その(5)”で見たように、図7-1 (a)と(b)の積層の構造は最終的に同じものを含むと推察されます。
図7-1(a)の作成の仕方で作ったショックレー変位付きのフランク型積層欠陥の構造を図7-2に示します。
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