4H-SiCのMOSFETで発生することがあるon抵抗が増大していく現象は順方向特性劣化と呼ばれています。この現象はn–ドリフト層でショックレー型積層欠陥が増殖・成長することに起因していると言われています。n–ドリフト層で増殖・成長する積層欠陥の形状を調べると、増殖・成長する積層欠陥の原因となる基底面転位がどのような理由でn–ドリフト層中に入って来たかを理解することができるかもしれません。これがわかると、デバイス・プロセスやウエハ・プロセスの改良点が明確になり、順方向特性劣化を抑制することが可能になるかもしれません、という話を連載で解説します。今回は連載の(1)です。